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通貨スワップ協定

通貨スワップ協定(つうかスワップきょうてい)とは、各国の中央銀行が互いに協定を結び、自国の通貨危機の際、自国通貨の預入や債券の担保等と引き換えに一定のレートで協定相手国の通貨を融通しあうことを定める協定のことを言います。中央銀行間の協定であり、国家間条約ではありません。スワップ協定、通貨交換協定とも呼ばれています。通貨スワップ協定には、2国間で直接外貨を融通し合うスワップ取り決めと、外債を売却し一定期間後に買い戻す、レポ取り決めの2種類があります。通貨スワップ協定が必要となるのは、金融取引における制度上の観点(フロー)と介入資金上の観点(ストック)があります。

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金融制度上の観点

通常、金融機関では、取引者間の資金口座を通じた振込み決済は一定時間ごとのバッチ処理をおこなっており、振込み手続きをおこなっても、すぐには相手口座に反映されることはありません。これは銀行の預金業務そのものに関する制約であり、金融機関は通常、顧客からの預り金を融資や債券売買などの資金運用にまわしており、手元に現有している現金や譲渡性預金の額は、統計的に予測される日常業務に必要な額にとどまっていることが通常です。顧客が自らの資金口座から他行宛に振込依頼をおこなう場合、金融機関はみずからが保有する現金や譲渡性預金のなかから、他行宛に送金を行っており、この金額が総額として不足しそうな場合には、短期金融市場で社債(国債など)を売却することで資金調達を行っています。ところが、通貨危機などにより、決済需要が急激に拡大する場合、民間の金融機関は互いに自社の外貨を厚めに持とうとし、とくに金融機関の間にカウンターパーティリスクが存在する場合貸し出しに慎重となるため、短期金融市場から主要な決済外貨(主にドル)が枯渇し異常な高金利がつくことがあります。この短期金利の急騰は中長期金利市場に波及し、急激な為替変動や新興国など向け融資の「巻き戻し」をともない世界経済全体に波及するリスクをもたらします。また、こういった場合の外貨の供給手であるべき中央銀行でも、統計的に予定されていた外貨準備(決済用)が、不足し市中からの資金需要に対して、十分な流動性の供給が困難になることがあります。この場合「市中では有効な契約が結ばれ振込み履行したにも関わらず」外貨不足により金融決済ができなくなる可能性が生じます。この局面での通貨スワップは、金融当局に直接の為替リスクは発生しておらず、為替リスクはすべて市中が負担しています。金融当局は、10兆円で1000億ドルの通貨スワップ協定をむすび、1000億ドルを市中に貸し出したとしても、結果として1000億ドルを市中から期限内に回収して、スワップ期限までに1000億ドルを返済して10兆円の返済を受ければよいと言われています(※金利考慮せず)。2008年に発生した金融危機において、FRBが各国中央銀行と実施した無制限のドル供給を目的とした通貨スワップ(主要5行2008年10月15日、世界14行10月30日)はこの趣旨によるもので、ドル資金供給を受けた各国中央銀行は、みずからが管轄する金融機関に対する通常の信用リスクのみを負担しドル資金を無制限で供給しました。

介入資金の枯渇

政府金融当局が為替介入をおこなっている際、信用不安や外国為替取引により、自国の為替レートが急激に下落することで、政府金融当局の外貨準備残高が枯渇することがあります。この場合、あらかじめ定められた一定のレートにより、協定相手国の中央銀行より、ドルまたは相手国の通貨を融通してもらう約束をすることによって、為替レートの一時的かつ急激な変動を阻止することが可能となります。ここで通貨防衛のために、自国通貨買いの介入をおこなうのは、自国通貨が急落することで相手国通貨建ての債権価格が急騰してしまい、結果として借換不能によるデフォルトが発生することを阻止するのが、一義的な目的です。実際に外貨が必要な際には、自国通貨を担保として、協定金額の範囲内で他国の中央銀行より外貨を借り入れることができます。借入国は、この外貨を協定で定められた範囲の国際決済や為替介入に使用することが可能となりますが、これはあくまで短期的な借り入れであり、協定によって定められた短い期間内に返済が求められています。スワップ協定は、通貨危機の際には一時的な外貨準備の増加であると捉えることが可能ですが、自国の資本を使用する外貨準備とは異なり、あくまで他国から借金をして得た一時的なものであるため、介入資金として使用してしまった場合はとても危険です。金融当局が為替変動によるリスクを直接負担することになるからです。スワップ協定では、あらかじめ定めた期限までにこれを返却する必要があります。従って、スワップ協定を使用したあとさらに自国通貨が下落した場合には、返済するために協定相手国の通貨を市場で調達する際に、さらなる為替差損を蒙る可能性があります。このため、通貨スワップ協定には限度枠の一定以上(チェンマイ・イニシアティブでは20%)を超える実施のさいには、IMF融資を義務付けるなどの条件が課されるのが通例です。為替介入国が通貨防衛をおこなっている際のスワップレートは、絶好の攻撃対象となるため、通常は公開されることはありません。またアジア通貨危機以降、外貨建て債券を防衛するための自国通貨買い介入の危険性が認識されるようになりましたが、金融危機が発生するたびに、資本収支黒字(借り超)国の通貨が攻撃を受ける傾向は、改善されていません。アジア通貨危機以降、自国通貨に信用の無い各国は為替の安定のため、信用のある国際通貨を持つ国とのスワップ協定を成立させることによって、自国通貨の信用不安を防止しており、二国間協定や、チェンマイ・イニシアティブ(CMI)などの通貨バスケットによる引出権を使った手法など、さまざまな協定を結んでいます。2005年には、日本、中国、韓国、ASEAN諸国の間でスワップ協定が結ばれています。

日韓通貨スワップ

日韓通貨スワップ(にっかんつうかスワップ)とは、日本銀行と韓国銀行の間で、締結される通貨スワップ協定および、日本の財務省と韓国銀行との間の通貨スワップ(交換)のことを言います。欧州情勢等グローバル経済が不安定な中、日韓両国は、金融市場の安定のため日韓における金融協力の強化の観点から行うものであり、これにより、金融市場の安定が図られるとされ、建前上は日韓両国経済が共に安定的に成長していくことを目的としています。しかし、実質は日本の韓国に対する経済支援の面が強く、ここ最近では日本にとってのメリットがなくなってきています。またそのため、2012年に大韓民国大統領の李明博による竹島上陸、今上天皇への謝罪要求などの一連の言動を鑑みた日本国政府は、2012年10月末の期限延長を取りやめることを検討しています。2011年10月19日の財務省の発表によると、限度額が総額130億ドルから総額700億ドルへと増額が決定されました。 当時の為替レートでおよそ5兆5000億円。内訳は次の3つ。 なお、財務省は、日韓通貨スワップの時限的な増額部分を、2012年10月31日に予定通り終了すると発表しています。 2012年11月現在の韓国との通貨スワップの総額はおよそ130億ドルと言われています。

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